
目次
- ヒアルロン酸による血管塞栓とは
- なぜ血管塞栓が起こるのか
- 血管塞栓が起こりやすい部位
- 初期症状
- 放置した場合のリスク
- 血管塞栓が疑われた際の対応
- ヒアルロニダーゼとは
- エコーが重要視される理由
- 血管塞栓を防ぐための対策
- よくある質問
- 当院の安全対策
ヒアルロン酸による血管塞栓とは?
ヒアルロン酸注入は比較的安全性の高い美容医療ですが、ごくまれに血管塞栓(Vascular Occlusion)という重篤な合併症が起こることがあります。
血管塞栓とは、注入したヒアルロン酸が血管内へ入り込み、血流を妨げてしまう状態です。
血液が流れなくなることで、その先の組織へ酸素や栄養が届かなくなり、適切な治療が遅れると皮膚壊死や視力障害などにつながる可能性があります。
しかし、早期に発見し適切な処置を行うことで重篤な後遺症を防げるケースも少なくありません。
なぜ血管塞栓は起こるのか?
原因は大きく2つあります。
血管内へ直接注入される
注射針やカニューレが血管内へ入り、そのままヒアルロン酸を注入してしまうケースです。
血管を外側から強く圧迫する
血管内ではなくても、大量のヒアルロン酸が周囲から血管を圧迫し、血流障害を起こすことがあります。
そのため、血管の走行を理解した上で適切な層へ適量を注入することが重要です。
血管塞栓が起こりやすい部位
解剖学的に重要な血管が走行している部位では、特に注意が必要です。
- 鼻
- 鼻筋
- 鼻尖
- 眉間
- 額
- 涙袋
- 目の周囲
- ほうれい線
- ゴルゴライン
- 唇
これらの部位では、豊富な解剖学的知識と適切な注入技術が求められます。
血管塞栓の初期症状
施術中または施術直後に次のような症状がみられる場合は注意が必要です。
- 強い痛み
- 皮膚が白くなる
- 網目状に変色する
- 紫色・暗紫色になる
- 冷感
- 毛細血管の再充満遅延
- 水疱
- 感覚低下
目の周囲では
- 視界がぼやける
- 視野欠損
- 急激な視力低下
などが現れる場合があります。
放置するとどうなる?
血流が長時間途絶えると、
- 皮膚壊死
- 潰瘍形成
- 色素沈着
- 瘢痕
- 視力障害
- 失明
など重篤な後遺症につながる可能性があります。
そのため、「様子を見る」のではなく、迅速な対応が重要です。

血管塞栓が疑われたらどうする?
血管塞栓が疑われる場合は、速やかに施術を中止し、状態を評価します。
現在のガイドラインでは、ヒアルロン酸を分解する酵素であるヒアルロニダーゼを早期かつ十分量投与することが重要とされています。
視力障害を伴う場合には、眼科との連携や高次医療機関への迅速な搬送も検討されます。
ヒアルロニダーゼとは?
ヒアルロニダーゼは、ヒアルロン酸を分解する酵素です。
血管塞栓が疑われる場合には、できるだけ早く投与することで、血流の改善が期待されます。
症状によっては追加投与を繰り返すこともあります。
エコー(超音波検査)が重要視される理由
近年では、超音波(エコー)を活用した評価が注目されています。
エコーを用いることで、
- ヒアルロン酸の位置を確認
- 血管との位置関係を把握
- より正確なヒアルロニダーゼ投与
が期待できます。
血管塞栓を防ぐために重要なこと
安全性を高めるためには、
- 解剖学を熟知した医師
- 適切な注入層
- 少量ずつ慎重に注入
- 血流を意識したデザイン
- 必要に応じたカニューレ使用
- 緊急時の対応体制
が重要になります。
LA MER CLINICの安全対策
当院では、ヒアルロン酸注入を安全に行うために、以下の体制を整えています。
- 解剖学に基づいた注入デザイン
- 緊急時のヒアルロニダーゼ常備
- エコー(超音波)を活用した評価
- 血管塞栓を想定した院内対応マニュアル
- 万が一の際の迅速な診療体制
安全性を最優先に考え、一人ひとりの状態に合わせた施術を行っています。
よくある質問(FAQ)
ヒアルロン酸による血管塞栓はどれくらいの頻度で起こりますか?
非常にまれですが、ゼロではありません。そのため、万が一に備えた体制が整ったクリニックを選ぶことが重要です。
血管塞栓はいつ起こりますか?
多くは施術中から施術直後ですが、症状の進行には個人差があります。
ヒアルロニダーゼを使えば必ず治りますか?
早期に適切な処置を行うことで改善が期待できますが、すべてのケースで完全な回復を保証するものではありません。
視力に異常を感じた場合は?
緊急性が高いため、速やかに施術を受けたクリニックへ連絡し、必要に応じて眼科や高次医療機関での対応が必要です。
血管塞栓を完全に防ぐことはできますか?
リスクをゼロにすることはできませんが、適切な知識・技術・設備・緊急対応体制により、リスクを最小限に抑えることができます。