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私の二重のこだわりについて話します。辻航平

私の二重のこだわりについて話します。辻航平

私が担当する二重術は、

・ラメール二重術:表留め 2ループ
・ラメールダブル:裏留め 2ループ
・ラメールトリプル:裏留め 3ループ

の3つです。

これらの術式に共通しているのは、糸を四角形状のループとして配置し、二重ラインを形成するという考え方です。

二重埋没法にはさまざまな術式があり、近年では複数の交点をつくりながら二重ラインを形成する「自然癒着法」も広く行われています。

もちろん自然癒着法にもメリットがあります。

その一方で、私が自身の二重術で最も重視しているのは、固定する点や交点を単純に増やすことではありません。

「どこを、どの大きさで、どの程度の強さで固定するのか」

という、“固定そのものをデザインすること”です。

同じ2ループでも、同じ手術ではない

私が行うループ法では、すべてのループを同じ大きさ、同じ強さで作るわけではありません。

まぶたの厚みや脂肪量、希望する二重幅だけでなく、

・目頭側をどのように立ち上げるか
・中央にどの程度の丸みをつくるか
・目尻側へどのようにラインを流すか

といった二重ライン全体を見ながら、それぞれのループを調整します。

内側と外側では、求められる役割も異なります。

そのため、内側と外側でループの大きさを変えたり、糸を結ぶ強さを変えたりすることで、二重ラインに沿って固定力に“グラデーション”をつけていきます。

単純に「2本のループを入れる」のではなく、

内側のループと外側のループをそれぞれ別々に設計する。

これによって、自然なラインの立ち上がりや流れと、必要な部分での安定した固定を両立することを目指しています。

固定は、強ければ強いほど良いわけではない

埋没法では、糸を強く結べば取れにくくなる、という単純なものではないと私は考えています。

必要以上に強く固定すれば、くい込みが強くなったり、不自然なラインにつながることがあります。

一方で弱すぎれば、希望するラインが十分に形成されなかったり、ラインが安定しないこともあります。

だからこそ重要なのが、

「必要なところを、必要な強さで固定する」

という考え方です。

どの位置に、どの大きさのループを置き、どの程度のテンションで結ぶか。

この微調整が、二重の仕上がりを大きく左右すると考えています。

3ループでは、さらに細かくグラデーションを設計する

ラメールトリプルでは、裏留めのループを3つ配置します。

2ループの場合は、主に内側と外側のバランスを調整しますが、3ループではそこに中央のループが加わります。

そのため、

内側・中央・外側

それぞれのループの大きさや固定する強さを調整することができ、二重ラインに沿ったグラデーションをさらに細かく設計することができます。

単純に「ループが1つ増えるから強い」という考え方ではありません。

固定するポイントを細分化できることで、ライン全体をより細かくコントロールできることが、3ループの大きな特徴です。

裏留めを選択する理由

ラメールダブルとラメールトリプルでは、結び目をまぶたの裏側に置く「裏留め」を採用しています。

裏留めでは、まぶた表面に結び目が出ないため、閉眼時の糸玉によるポコつきが目立ちにくいというメリットがあります。

また、私が行っている術式では、術後の腫れをできる限り抑えることも重視しています。

裏留めについては「腫れにくい」と説明されることもありますが、腫れ方は術式だけで決まるものではありません。

麻酔量、針の通し方、組織への侵襲、糸を結ぶ強さ、手術時間など、さまざまな要素によって変わります。

そのため私は、単に「裏留めだから腫れにくい」と考えるのではなく、ループの配置やテンション、組織への負担をできる限り抑えながら手術することを重視しています。

「裏留めは抜糸できない」は本当なのか

裏留めについてよく聞かれるのが、

「裏留めは抜糸が難しいのではないか」

という質問です。

確かに、埋没糸の抜糸は、糸がどの位置に存在するかによって難易度が変わります。

しかし私自身のこれまでの経験では、裏留めであること自体を理由に抜糸ができなくなるケースは非常に限られています。

ループの走行や結び目の位置を把握したうえで手術を行っているため、自身が行った症例については、必要となった場合にもできる限り小さな侵襲で抜糸できるよう設計しています。

一方で、表留め・裏留めにかかわらず、糸や結び目が予想以上に深い位置へ入り込んでいる場合には、抜糸が難しくなることがあります。

つまり、

「裏留めだから抜糸できない」のではなく、「糸がどこに、どのように入っているか」が重要

だと考えています。

そのため私は、裏留めであっても将来的な抜糸の可能性まで考えながら、糸の走行を把握できる術式を採用しています。

数千件の経験から調整する「適切な強さ」

私はこれまで、同様のループ法による二重術を○千件以上執刀してきました。

同じ2ループでも、まぶたの状態や希望するデザインによって、適切なループの大きさやテンションは異なります。

そのため、

「この幅ならこの強さ」

と機械的に決めるのではなく、

まぶたの厚み、二重幅、ラインの形、目頭側と目尻側のバランスなどを総合的に判断しながら、一つひとつのループを調整しています。

この「適切な強さ」は、数値だけで決められるものではありません。

数多くの症例を経験し、術後の経過まで見てきたからこそ判断できる部分もあると考えています。

二重のラインだけでなく、固定そのものをデザインする

自然癒着法をはじめ、二重埋没法にはそれぞれ異なる特徴やメリットがあります。

その中で私がループ法を採用している理由は、

「流行している術式だから」

ではありません。

二重の内側・中央・外側、それぞれにどのような役割を持たせるのか。

どの位置に、どの大きさのループを配置するのか。

どの程度の強さで固定するのか。

そして、それらをどのようにつなげれば、希望する二重ラインになるのか。

二重のラインだけではなく、

「そのラインをつくる固定そのものまでデザインする」

ことを重視した結果、現在のループ法を採用しています。

同じ2ループでも、同じ手術ではない。

一人ひとりのまぶたに合わせて、ループそのものをデザインする。

それが、私が担当する二重術に共通する考え方です。

  • この記事の監修者 院長 辻 航平

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